人事に完璧な者はいない。しかし、人事に卓越した者はいる。マーシャルとスローンは、これ以上考えられないほどたがいに異質だった。だが、二人は同じ考えのもとに人事を行っていた。 第一に、ある仕事につけた者が成果をあげなければ、人事を行った自分の間違いである。その者を責めるわけにも、ピーターの法則をもち出すわけにもいかない。愚痴をこぼすわけにもいかない。自分が間違ったのである。
第二に、兵士には有能な指揮官をもつ権利があるとは、シーザー以前からの金言である。少なくとも責任感のある者が成果をあげられるようにすることは、マネジメントの責任である。
第三に、あるゆる意志決定のうち、人事ほど重要なものはない。組織そのものの能力を左右する。したがって人事は正しく行わなければならない。
第四に、人事には避けなければならないことがある。たとえば、外部からスカウトしてきた者に、初めから新しい大きな仕事をあたえてはならない。リスクが大きい。そのような仕事は、仕事のやり方っや癖が明らかであって、かつ組織内で人望のある者にまかせるべきである。地位の高い新人には、何を期待されているかが明らかであって、しかも手助けしやすい仕事を与えなければならない。
ドラッカーと任天堂 岩田社長からみる人事の本質 - Future Insight